自然食料理 庵

仁和寺の近くにある『庵』さんにいってきました。

住宅が立ち並ぶ静かな場所にありました。

小さな看板とのれんがかかっているだけ。

おじゃまします。

いき方がわからず、何度も電話で尋ね、予約時間に間に合わなかったので、申し訳ない気持ちいっぱいで、扉を開くと…
親戚のおうちにお呼ばれしたような、温かいお出迎え。

旅の疲れも寒さにかじかんだ身体も、一気にほぐれる。

靴を脱いであがらせてもらう。

床の間に掛け軸、野の花。

温かいお茶を頂く。お話し好きな方で、料理のこと、農業のこと、お客様のことなど話は尽きない。
ずいぶん話し込んで、程よく落ち着いたところに前菜が運ばれて来ました。
もう、これだけで、十分！！というくらい、ひとつひとつ、とても丁寧に作られていて感動。
食べたことのないようなものばかりで、驚きの連続！！
八角形の器には、揚げ大豆のおろしあえ、ミズナがいいアクセントになっていて、繊細なお味。手前に、なます。
百合根と黒豆のコロッケ、
菜の花、
フキノトウのしらあえ、
干し柿の生姜巻、
カボチャの柚子皮包み、
さけかすに味噌を挟んで香ばしく焼いたもの、
けんちん。

冬の雪解け、春を感じられる盛り合わせでした。

料理で感動したのは、ホントに久しぶりでした。

料理に至るまでの全てを感じられました。
一人のお客様を迎えられるこころ。
あぁ、手を抜いたらあかんな。生きることに、感謝を忘れてたらあかんな。
。
噛み締めるほどに、涙のでるような、やさしいお味でした。

人生のお手本となる方との素敵な出会いでした。